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百人一首のお話

015 君がため

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015 君がため

君がため春の野に出でて若菜摘む わが衣手に雪は降りつつ 光孝天皇
きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ (こうこうてんのう)
決まり字
きみがため は
出典
古今集(巻1・春上・21)。詞書「仁和のみかど、みこにおはしましける時、人に若菜たまひける御歌」。「仁和のみかど」は光孝天皇。在位時の年号が仁和だったため。「みこ」は親王。光孝天皇が親王時代の作品ということ。
意味
あなたに差し上げようと春の野に出て若菜を摘んでいると、その衣の裾に雪がしきりにふりかかります。
作者 光孝天皇
光孝天皇(830-887)。仁明天皇の第三皇子時康親王。小松の帝とも。第58代天皇。即位された時は55歳で、わずか4年間で崩御されました。源宗于の祖父、平兼盛の曽祖父です。
先代の陽成天皇は奇行が多く、やんちゃが過ぎたのか(脳に異常があったとも言われています)17歳で退位させられました。陽成天皇にかわって太政大臣藤原基経によって推挙されて即位したのが光孝天皇です。
政治は藤原基経が関白となって仕切りました。史上初の関白です。そのため光孝天皇が実際に政治に関与できることは少なかったようですが、光孝天皇は聡明で学問風流を愛するやさしい方だったといいます。
まさか自分が天皇になるとは思っていなかったようで、暮らし向きも質素なものだったようです。自炊をして、家の中が料理の墨で黒くなっていたというエピソードも残っています。
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