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百人一首のお話

020 わびぬれば

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020 わびぬれば

わびぬれば今はたおなじ難波なる みをつくしても逢はむとぞ思ふ 元良親王
わびぬれば いまはたおなじ なにわなる みをつくしても あわんとぞおもう(もとよししんのう)
意味
こんなにも嘆き悲しんでいるのであれば、もう身の破滅と同じことです。難波津の澪漂のように、この身を尽くしてでも貴女に会いたいと思います。
出典
後撰集(巻13・恋5・960)。詞書に「事出できて後に、京極御息所につかはしける」。京極御息所は、藤原時平の娘褒子(ほうし)。宇多上皇の寵愛を受け、雅明親王をはじめ皇子を三人生んだ。
決まり字
わび
解説
宇多上皇の女御・褒子のところに元良親王は、足しげく通っていました。いけないいけないと思いつつも、褒子の魅力の前に、ガマンできなかったのです。
ところがその密会がいよいよバレてしまい、身の破滅となります。もうどうなったっていい。たとえ死んでももう一回だけ会おう。鬼気迫る、恋の歌です。
作者 元良親王
元良親王(901-976)13番陽成院の第一皇子。母は藤原遠長の女。同母弟に元平親王。三品兵部卿にまで昇りました。好色で知られ『大和物語』『今昔物語』『梅沢本古本説話集』などに逸話があります。中にも宇多上皇の女御藤原褒子との恋愛が知られます。家集に『元良親王家集』。
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